2024.04.18 Thu
[後編] 医療AIによる衝撃のオンライン無人クリニック診療の近未来
第四次産業革命とAI制機械工業
AIとロボティクスが切り開く新たな医療業界
第四次産業革命の波は、AI制御の機械工業によって製造業だけでなくあらゆる業態の未来を塗り替えていきます。
自動化とデータ交換技術が組み合わさり、生産性の向上とコスト削減を実現しています。AIの進化は、機械の自己学習能力を高め、人間の介入を最小限に抑えることで、より複雑な作業を可能にしています。 この変革は、労働市場に新たなスキルセットを要求し、教育システムにも影響を及ぼすでしょう。
第四次産業革命の到来により、製造業だけにとどまらず、抜本的な生産や労働に対する大きな変革の時代を迎えています。 AIやIoTなどの先端技術を活用した、AI制機械工業と呼ばれる新たな製造方式が注目されています。
AI制機械工業は、従来の大量生産型の製造業とは異なり、柔軟性と高度な自動化を実現することで、製造業の効率化と高度化を可能にします。
AI制機械工業がもたらす変化
柔軟性と高度な自動化
AI制機械工業の特徴は、以下の3つが挙げられます。
- 柔軟性: 顧客のニーズに合わせて、少量多品種生産を実現
- 高度な自動化: AIやロボットを活用し、人手不足や労働災害の課題を解決
- データ分析: 製造データを活用し、生産効率の向上や品質管理の強化
製造業の活性化と競争力強化
AI制機械工業の導入により、製造業は以下のようなメリットを得ることができます。
- 生産効率の向上: AIやロボットによる自動化により、生産時間を短縮し、コスト削減を実現
- 品質の向上: データ分析に基づいた品質管理により、不良品の削減と顧客満足度の向上
- 新製品開発の迅速化: AIを活用した設計・開発により、新製品開発の迅速化を実現
- 人材不足の解消: AIやロボットによる自動化により、人手不足の課題を解決
- 労働災害の減少: 人が危険な作業を行う必要が減るため、労働災害の減少
導入コストと人材育成
AI制機械工業の導入には、以下のような課題があります。
- 導入コスト: AIやロボットなどの設備投資に高額な費用がかかる
- 人材育成: AIやロボットを操作・管理できる人材が必要
これらの課題を克服するためには、政府や企業による支援が必要となります。
社会の未来を拓く革新的な技術
AI制機械工業は、製造業の未来を拓く革新的な技術です。AI制機械工業のさらなる発展により、製造業だけにとどまらず、全産業が効率化・高度化し、競争力を強化していくことが期待されます。
それは、生産や製造にかかわる分野だけでなく、育児や教育、コンサルティングから医療やヘルスケアに関する人の社会生活全般に直接的に大きな影響を与える時代はすぐそこだといっても良いでしょう。
すでに欧米ではAIによる臨床試用がはじまっており、一部のAI診療が実際に導入されています。 さらに再生医療分野では応用研究から産業化が進んでおり、他方では脳波をデジタル映像化する技術開発など、医療分野においてはデジタル化なしには対処できない技術革新が日々進行しています。
情報源:脳で想像したものと「同じ意味」の画像を表示 - ResOU [大阪大学]
情報源:企業視点からの再生医療の現状課題と 解決への道筋[首相官邸]
日本においても本格的な医療AIの導入については慎重に推し進める蓋然性がありますが、2022年4月より「人工知能技術(AI)を用いた画像診断補助に対する加算(単純・コンピュータ断層撮影)」保険適用が決定したことで、医療AIによって医療の現場が抱えるたくさんの問題が解消される可能性は日々高まってきています。
情報源:保健医療分野におけるAI開発の方向性について[厚労省]
情報源:医療AIとは? [産総研]
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Newton別冊『ゼロからわかる人工知能』 Kindle版
人工知能が賢いのは,「ディープラーニング」,「機械学習」といった画期的な学習方法を使って,大量のデータから,ものの特徴や概念を学習できるためです。その活躍の場は病院での診断補助,自動運転,道路や橋などのインフラの劣化・損傷の検出など,私たちの命にかかわる領域にもおよんでいます。
オンライン診療が可能にする無人クリニック
テレヘルスの拡大と医療アプローチの革新
オンライン診療の普及は、無人クリニックという新しい医療サービスモデルを可能にしています。
一般診療においては、遠隔地や医療資源が不足している地域でも、専門医の診断を受けられるようになります。 このシステムは、患者の待ち時間を削減し、医療サービスの効率化を図る一方で、セキュリティとプライバシーの保護が新たな課題として浮上しています。
オンライン診療が可能にする無人クリニック
近年、オンライン診療の普及により、医療のあり方が大きく変化しています。 オンライン診療を活用したクリニックは、医療アクセスの向上と医療従事者の負担軽減を実現する革新的な医療サービスです。
緊急性のない症状や定期診察などはオンライン診察が利用され、処方せんの発行から診療予約までスマートフォンを経由して完結することができます。
さらには、治療を行う診療所はシェアリングされる設備集約型に移行されていき、医師は時間や場所を選ばず予約のある時だけオンライン診療を行うことが可能になります。
そして、医療AIや医療アプリなどの本格的な導入にともない、それらの簡単な診療はAIアプリとAI医師のリレーションによる自動定期診断が可能になり、クリニックは存在してもバーチャル医院である無人クリニックの医院運営も決して不可能ではないでしょう。
無人クリニックと反比例する医療費負担額
患者と医療従事者双方にメリット
無人クリニックの特徴と導入によるメリットは以下のように推察されます。
- 時間・場所を選ばない: 24時間365日、自宅や職場などからオンライン診療を受けられる
- 医療アクセスの向上: 通院が難しい患者や、医療従事者不足の地域でも医療を受けられる
- 医療従事者の負担軽減: 軽症患者の診療をオンラインで行うことで、医療従事者の負担を軽減
- 患者: 通院時間や交通費の削減、プライバシーの保護
- 医療従事者: 軽症患者の診療を効率化し、専門性の高い診療に集中できる
診療の質と患者の不安
ただし無人クリニックが導入される場合に以下のような課題があります。
- 診療の質: オンライン診療では、患者の身体を直接診察できないため、診療の質が低下する可能性がある
- 患者の不安: オンライン診療に慣れていない患者は、不安を感じる可能性がある
これらの課題を克服するためにはオンライン診療の技術開発と、患者への丁寧な説明が必要となりますが、従来の診療方式に慣れ親しんだ年代層でなければすぐに浸透していくことが考えられます。
生まれた時から身の回りにIoT機器が溢れている世代で、はじめからオンライン診療システムが標準の診察スタイルの世代であれば、ほぼ抵抗なく成立するに違いありません。
緊急性や重大なリスクが予想される場合のみ外来診療や往診を受ける医療体制に適応する世代層が増加すればするほど、医療費の増大も反比例して軽減されていくことはほぼ間違いないといえます。
そして、それには医療従事者や医療機関を保護するために、医療関係者への適度なベーシックインカムのような法制度整備があわせて必要であることも付け加えておくべきでしょう。
医療の未来を拓く革新的なサービス
無人クリニックは、医療の未来を拓く革新的なサービスです。無人クリニックの現実化と発展により、医療はより便利で質の高いものへと進化していくことが期待されます。
すでに道路や鉄道、スーパーやコンビニなど、私たちの日常生活の導線には、それまで人間のしていた業務を多くの無人デジタル機器が対応しています。
レジのカゴを読み取るだけで会計がすむレジも登場しており、人間が全く不要とはならないまでも、どんどん現場に投下される人員は少なくなっています。
前章でも紹介した医療AIと画期的な診療アプリや診療キッドの開発により、従来は概念化されていた医療機関の診療フローは激変し、医療リソースをより効率よく、必要な患者や新しい医療技術のために利用することが可能になるのではないでしょうか。
そして、我が国における医療費や介護費の増大と負担を改善して、人口の半数近くの人々が高齢者となる2050年以降の生産労働世代の租税負担を軽減していくことが可能になるのは間違いありません。
ディタッチャブル・クラウド・オブジェクトオリエンテッド(DCOO)医療AI時代の必然性
進撃するAI診療と統廃合される診療所
医療AIの台頭と医療機関の再編成
AI技術の進歩やオンライン診療の浸透により、診療所自体の役割は大きく変わる可能性があります。
医療AIによる診断支援システムは、医師の判断を補助し、より正確で迅速な治療を可能にしています。 相対的に従来のような疾患にともなう診療科目の相違や医療費負担は大きく軽減されることが想定されます。
これにより医師充足率や医師一人当たりの患者数は軽減されますが、治療設備を備えた診療所以外の統廃合が進むことで、地域医療におけるサービスの均一化や医療従事者の役割の大きな変革が起こり得ます。
さらに近年、医療従事者の過度な勤務実態や理不尽な事件に巻き込まれている現実も表面化してきていて、医療従事者の労働時間や対人におけるリスクがかなり軽減されていくことが予測されます。
それでも、従来の医療サービスの質の向上とコスト削減をもたらす一方で、各地域コミュニティに与える影響についても考慮する必要がありますが、増大する医療費負担と後期高齢者層の人口比率を考慮すると避けられない選択肢となっています。
現実的に医療AI技術の進歩によりAI診療分野は急速に発展しています。
AI診療は、従来の医師による診療とは異なり、AIが患者の症状を分析し、診断や治療方針を提示するものです。 AI診療は、医療アクセスの向上と医療従事者の負担軽減を実現する革新的な技術として期待されています。
参考:第1章 医療法人経営統合の背景 - [厚労省]
進撃する医療AIによる業界の再構築
高度なAI診断精度と迅速な対応
AI診療の特徴と導入によるメリットには以下のような点が上げられます。
- 高度な診断精度: AIは膨大な医療データを学習し、高度な診断精度を実現
- 迅速な対応: 24時間365日、迅速に診断や治療方針を提示
- 医療アクセスの向上: 通院が難しい患者や、医療従事者不足の地域でも医療を受けられる
- 患者: 通院時間や交通費の削減、プライバシーの保護、迅速な診断と治療
- 医療従事者: 軽症患者の診療を効率化し、専門性の高い診療に集中できる、医療従事者不足の解消
AI診療の導入により、患者と医療従事者双方にメリットがある反面、以下のような課題があります。
- 医療倫理: AIによる診断や治療に倫理的な問題が生じる可能性がある
- 患者の不安: AI診療に慣れていない患者は、不安を感じる可能性がある
これらの課題を克服するためには社会的な情勢の変化はもとより、AI診療の倫理指針の策定と患者への丁寧な説明が必要となります。
医療体制の再構築
これら複数の理由からも、医療AIやAI診療の普及は、診療所の統廃合を加速させる可能性があります。 AIが軽症患者の診療を担うようになると、多くの診療所はオンラインの無人クリニックで十分になり、従来のように多数の診療所や病院が必要とされなくなる可能性があります。
さらに、人口減少や高齢化層の増大だけでなく、税負担や物価高の影響で地域の工場や大学が移転したり閉鎖されたりする速度も上昇するため、外来患者として想定していた潜在的な患者母数が急激に変化する地方自治体はもはや少なくありません。
参考:第2節 人口減少が地方のまち・生活に与える影響 [国交省]
それでも、一方では専門性の高い医療を提供する診療所は対人型の診療がますます重要になっていくという二極化に向けて医療AIは突き進んでいくことが予測されます。
そしてAI診療と診療所の統廃合により、医療体制の再構築が必要となることで、地域医療も変革が訪れるはずです。 そのような情勢下で地域医療を活性化するためには、以下の取り組みが重要となります。
- オンライン診療の普及: オンライン診療を活用し、医療アクセスの向上を図る
- 専門医療機関の整備: 専門性の高い医療を提供できる医療機関を整備
- 医療従事者の育成: AI診療時代に対応できる医療従事者を育成
患者中心の効率的な医療体制
AI診療と診療所の統廃合により、医療体制は大きく変化していくことが予想されます。
医療の理想的な未来は、医療費負担が軽減された状態で患者中心の効率的な医療体制を構築することです。 そのためには、AI技術の活用、医療体制の再構築、そして医療AIもオペレーションできる医療従事者の育成が必要となります。
また医療費負担率や増税、物価高などのさまざまな要因で、将来的に高齢者層がセルフヘルスケアに熱心になり健康寿命を伸ばすことになると、医療AIによって効率化された医療機関は、さらに従来型の診療スタイルから変化を余儀なくされる可能性があるといえるでしょう。
数年間で大きく変動することはありませんが、まずは2050年までに日本国民へのセルフヘルスケアの浸透の度合いによっては、医療AIが大きく現在の医療現場に介入することを遅らせることができるかもしれません。
国民医療費負担を食い止めるのは医療AIとセルフヘルスケア
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2024.04.17 Wed
[中編] 医療AIによる衝撃のオンライン無人クリニック診療の近未来
第2次ベビーブーム世代による医療構造の変革
2040年不可避の第2次ベビーブーム世代の波紋
2025年には、団塊の世代(1947~1949年生まれ)が75歳以上の後期高齢者となります。
年金制度や医療制度は、高齢者数の急増に対応しきれなくなり、大きな負担がかかることが予想されており、特に、医療・介護人材の確保や、医療体制、年金制度の維持が困難になることも大きな課題となっています。
さらに団塊世代の子供世代である第2次ベビーブーム世代も体力減退や大病にも罹りやすい50代を迎えますが、さらに2040年にはこの世代のほとんどが高齢者層へ推移することになります。
2040年以降は団塊世代から第2次ベビーブームまでの出生率の特別に高い世代が高齢者層になり、医療費の負担が日本史上最大の時期にさしかかることが確実視されます。
情報源:人口推計(2023年(令和5年)10月1日現在)総務省統計局
すでに2021年度には後期高齢者の窓口負担割合の法律改正が行われ、2022年度10月より一定所得を条件に75歳以上の後期高齢者であっても、それまでの負担率1割から2割負担に引き上げられています。
団塊世代や第2次ベビーブーム世代の高齢者層への移行による医療費の増大だけでなく、生産労働人口の減少という逆進性の高負荷状態はほぼ間違いなく訪れる近未来です。
現在の医療体勢や構造が現状のまま維持することはきわめて困難であり、今後25年間で医療制度だけでなく、日本の社会構造は2050年までには大きな構造改革と変容を遂げていることは、ほぼほぼ間違いないといえるでしょう。
それは高齢者層の窓口負担率の割合だけでなく、生産年齢人口に対しても法律改正が見込まれるのは、医療費や租税収などが四則演算的にある程度算出されてしまうからです。
ただし、窓口負担率の増加はセルフメディケーション意識の変革や、診療費負担を抑えるためのオンライン診療や医療保険適用アプリの増加を促し、高齢者層だけでなく国民全体が健康維持に対する生活習慣の改善や、医療に対しての従来の依存度に大きな変化や影響を与えることは間違いないといえるかもしれません。
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「都市集中型」か、「地方分散型」か。 地方への人口分散→格差縮小・幸福感増大→財政は悪化? 2050年、日本は持続可能か? 「日立京大ラボ」のAIが導き出した未来シナリオと選択とは。
ベビーブーム世代が高齢者層になり起きる社会変革
労働力人口の減少
労働力人口の減少は、経済成長にも大きな影響を与える可能性があります。労働市場の縮小、賃金停滞、そして経済全体の活性化の停滞などが懸念されます。
新たな価値観とライフスタイルの創造
第2次ベビーブーム世代高齢者層化の到来期以降は、単に社会保障制度や経済に影響を与えるだけでなく、社会構造全体に大きな変革をもたらす可能性があります。多様な価値観やライフスタイルが認められる社会へと変化していくことが期待されます。
世代間の協働と新たな社会システムの構築
2025年問題を乗り越え、持続可能な社会を実現するためには、世代間の協働と新たな社会システムの構築が不可欠です。高齢者と現役世代が互いに支え合い、社会全体で課題解決に取り組んでいく必要があります。
ベビーブーマーの退職波と社会変革
そして、第2次ベビーブーム世代が退職期を迎えることで、労働市場、消費動向、さらには社会の価値観にも大きな変化が起こります。彼らの退職は、新たな労働力の需要を生み出し、若年層のキャリア機会を拡大する一方で、年金制度や医療サービスに対する負担も増大させるでしょう。 この世代交代は、社会全体の構造変革を促す契機となることは間違いないはずです。
膨張し続ける国民医療負担額
医療負担増大の背後にある真実
国民医療負担額の上昇は、多くの国民にとって深刻な問題です。
引用:48 国民医療費の推移[総務省統計局]
この増大は、高齢化社会の進行、新しい医療技術の導入コスト、そして慢性疾患の増加によるものです。
これに対処するためには、医療制度の改革、費用対効果の高い治療法の選択、そして国民一人ひとりの健康管理の意識向上が必然的に求められています。
医療機関のリソース効率化と患者負担の軽減のために、かなりの医療機関や施設においてオンライン予約システムが採用され実際に導入されています。
一方で、在宅患者訪問診療料の件数の推移は2006年には198,166件だったのに対して、2020年には4倍以上の831,080件へと大幅に増加しており、今後も増え続けることが予測されております。
在宅医療の目立つ増加は、オンライン診療の普及だけでなく保険適用を目論んだ医療アプリも一般企業からいくつかリリースされており、これらは在宅医療の件数増加の推移から推察してみても、在宅ヘルスケアのトレンドからさらに増加していくことが予測されます。
情報源:在宅医療の現状について[厚労省]
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超高齢社会突入に由来する問題が山積みの日本。 医療、介護、年金、コミュニティ、買い物難民、特殊詐欺、 ゴミ屋敷、自動車事故、就労、貧困……多岐にわたる問題には、 「ビジネス視点」による持続可能な対策が必要です。
国民医療費負担額の膨張による影響
膨らむ医療費と国民負担の増加
日本の国民医療負担額は、近年上昇の一途を辿っており、2023年には過去最高の44兆円を超えました。これは、国民一人当たり約35万円の負担金となる計算です。医療費の増加は、高齢化社会の進展と医療技術の高度化が主な原因とされています。
医療費増加の要因
高齢化社会の進展により、医療を必要とする高齢者が増えています。また、医療技術の高度化により、医療費が高額化する傾向があります。特に、がん治療や新薬など、高額な治療法の開発が進んでいます。
家計への圧迫と社会格差の拡大
国民医療負担額の増加は、国民の生活に大きな負担となっています。特に、低所得者層にとっては、医療費の支払いすら困難な状況に陥るケースも少なくありません。また、医療費負担の格差は、社会格差の拡大にもつながりかねません。
医療費抑制と財源確保
国民医療負担額の増加を抑制し、持続可能な医療制度を実現するためには、医療費抑制と財源確保の両面からの取り組みが必要です。医療費抑制については、ジェネリック医薬品の利用促進や医療従事者の働き方改革などが考えられます。一方、財源確保については、消費税増税や社会保険料の引き上げなどが議論されています。
患者中心の効率的な医療体制の構築
単に医療費を抑制するだけでなく、患者中心の効率的な医療体制を構築することも重要です。具体的には、病床数の適正化、医療従事者の育成、そして情報化の推進などが考えられます。
健康増進と医療費削減への取り組み
国民一人ひとりが、日頃から健康増進に努め、医療費の無駄遣いを控えることも重要です。生活習慣の改善、定期的な健康診断の受診、そして適切な医療サービスの利用など、様々な取り組みを通じて、医療費削減に貢献することができます。
持続可能な医療制度と健康寿命への取り組み
国民医療負担額の増加という課題を克服し、持続可能な医療制度を実現することは、高齢化社会の未来を築く上で不可欠です。医療従事者、行政、そして国民一人ひとりが協力し、患者中心の効率的な医療体制を構築していくことが重要となります。
さらには健康寿命を伸ばすことが医療インフラの負担や国民医療費額負担を大幅に軽減することになります。
これら複数の要因からも在宅医療の需要やオンライン診療、医療系アプリの開発や導入だけでなく、健康寿命の引き上げを目的としたセルフヘルスケアの意識改革も波及し、医療機関への依存心理に大きな変化をもたらし一般化することが見込まれます。
他方では、すでに訪問介護事業者数は近年増加しており、いわゆる医療保険適用の訪問看護ステーションは2002年には4,550ヵ所であったにもかかわらず2020年時点には11,612ヵ所にまで急増している。
さらに訪問看護利用者数の推移をみても2001年に医療保険の訪問介護利用者数は48,872人から2019年には5.9倍の288,795人にまで大きく増加。
情報源:在宅医療の現状について[厚労省]
とはいえ、従来型の診療所における外来診療は急激になくなることはありません。
しかしながら、高齢者層の増加により在宅診療やオンライン診療は一般的になり、家庭内診療キッドの開発や医療アプリや診察アプリの開発と保険適用、医療費や社会保険料を含む横断的な増税など複合的な理由により、従来型の診察スタイルの維持が大きく変容する時代はわりと早くに訪れるかもしれません。
社会自体がクラウド化やオブジェクト指向化が進んでおり、医療制度も医療機関が一体型の概念でなく、セルフヘルスケアや医療機関においても、DCOOによるいつでも医療技術やヘルスケア対策の部分的な入れ替え可能な状態が、医療制度を持続可能にするデフォルトスタンダードになる日も遠くない未来であると推察できます。
参考:DCOO(ディーク―)とは [WIING WSC 合同会社]
ディタッチャブル・クラウド・オブジェクトオリエンテッド(DCOO)医療
2024.04.16 Tue
[前編] 医療AIによる衝撃のオンライン無人クリニック診療の近未来
高齢化社会がもたらす新しいヘルスケア時代
日本の医療は技術や治療費、皆保険制度や医療費負担の割合など、どの点においても世界で最もすぐれた医療システムの一つであるといえます。
近年は、優れた医療制度のためか日本人の平均寿命は年々伸び続け、WHO(世界保健機関)が発表した2023年版の世界保健統計によると世界一の長寿国(男性のみは2位)とデータ公開がされております。
厚生労働省の推計によると、日本人の平均寿命は今後も伸び続け、2040年には86.45歳になると推計されています。
ところが2023年度世界の最長寿国日本は、その優れた医療インフラシステムとアンバランスな人口ピラミッドの影響で、医療費負担額の著しい増加による社会保障費の膨張という、大きな課題に直面しています。
婚姻率の低下や晩婚化、かかる生活費負担や教育費の負担増の一方で、社会保障費用の負担はさらに増加しており、今後も出生率は低下していく可能性が高いことも要因の一つといえます。
現在の医療制度の維持が困難であることはかなり以前から議論されており、近年は医療AIやIoT機器を利用した介護ロボットなどが本格的に普及していくことが現実的になってきています。
DOKTOR noteでは最新のAIテクノロジーがどのように医療業界を変革し、無人クリニックとオンライン診療がどのように医療のメインストリームとなっていくかを探ります。
AIとネット技術の組み合わせによる無人クリニック診療は、24時間365日、患者のために稼働できます。
一方、オンライン診療は、地理的な制約や多くの物理的制限を超えて医療を提供し、医師と患者の間のコミュニケーションだけでなく、従来多くの人が描いていた医療のあり方を革新します。
これらの進歩はまだまだリスクヘッジが必要であるものの、医療のアクセシビリティを向上させ、患者の治療結果を改善するきわめて高い可能性があります。
ただし、これらの変革がもたらす近未来の衝撃は、私たちが想像するよりも早期に実社会に導入されるかもしれません。
従来型のセルフヘルスケアや医療に関するフォーマライズされた概念に慣れ親しんだ私たちは、予想よりも遥かに早く実現されるであろう医療革命をどのように受け入れ、適応していくべきでしょうか。
また、どうしてそのような医療の変革が前倒しで推進されるかの理由や原因について、今回のDOKTOR noteでは探求してみます。
新しいヘルスケア概念が確立されるべく近未来に対して、柔軟に可能性を探り一緒に推察してみましょう。
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医療AIの夜明け-AIドクターが医者を超える日- Kindle版
45年以上医療とAIに携わってきた医学博士が、医療AIがどう発展してきて、これからどうなるかを解説! AIが発展すると、私たちの体を医師が診るのか、AIが診るようになるのかといった議論がわき起こっています。
日本史上初の減退期に増え続ける老齢人口
過去最高の老齢人口増で直面する新たな課題
日本の国号の成立が7世紀末の天武天皇の時代とすれば、人口の増加と国力や国の豊かさは1300年ほど絶え間なく上昇してきたといえます。
1989年には世界時価総額ランキングの上位50社中のうち日本企業は32社で占められており、上位5社がすべて日本企業であるという隆盛ぶりでした。
情報源:昭和という「レガシー」を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る[週間ダイヤモンド]
もちろん、短期的には多少の変動はあったはずだし、正確性の立証は難しいものの室町時代からの人口の推移と日本の経済状況は相対的に比例関係していたことがわかります。
ところが、私たち日本人は、2008年の1億2,808万人(総務省統計局)をピークに日本史上初めてとなる人口減少という事象と向き合っています。
別の総務省の統計データでは2004年の12月に1億2,784万人が総人口のピークとする推計データもあるが、おそらく2007年度時点では正しい統計データであった可能性が高い。
また外国人の就労ビザや技術就労ビザで3ヵ月以上滞在している外国人も日本人の総人口としてカウントされるため、一時的な人口増加はそのような要因と高齢者の長寿化など、複数の要因により統計予測が上振れした可能性があります。
特に当時の政権下では外国人労働者を招き入れる積極的な政策が推進されており、2004年時点の日本人の人口ピークという推計データが大きく影響している可能性はとても高いでしょう。
主題を私たちの日本の人口のピークと2008年度以降に始まった日本史上初の人口減少に戻します。
この人口減少化は、単純に日本人の全体の人口が減退していくのではなく、年齢層の構造がとてもいびつであることが大きな問題とされています。
中でも65歳以上の高齢者人口や75歳以上の後期高齢者層の割合は増え続けており、社会保障システムへの圧力が高まっています。
これは医療技術の進歩と食生活の変化、衛生環境や健康意識の向上により、人々が以前の時代に比べて長生きができるようになっている社会構造が構築されてきた結果でもあります。
このような状況は、単純に日本人の長寿化が手放しで喜べる状態ではなく、新たな社会保障政策の策定、介護サービスのさらなる拡充、そして持続可能な年金システムの再構築が早急な改善要件であることが明確になっています。
高齢者の人口は2025年には過去最多となる3600万人を超えると予測されており、第2次ベビーブーム期(1971年~1974年)に生まれた世代が65歳以上になる2040年には35.3%と、さらに国を構成する生産労働人口のバランスの偏りが大きくなることは確実視されています。
これは、総人口の3人に1人以上が65歳以上であることを意味します。
生物学的な老化現象をもとに推察すれば、いくら健康であっても加齢により医療や介護の需要が急増する一方、それを支える現役世代の数が減少していくという、日本史上これまで経験したことのない課題が突き付けられていることになります。
単純に予測するだけでも、医療費は増大し医療機関への負荷や医薬品需要が増大していき、かかる社会保障費の確保のために租税率をアップさせたり年金支給時期や金額を大きく遅らせて減らしたりするということが従来の政策改正からも想定されますが、事態はそれほど単純に予想することができないと推察されます。
人口減少高齢化社会で懸念されること
医療・介護サービスへの負荷増大
従来の高齢化社会とは異なり、人口減少時代における高齢者数の増加は、医療・介護サービスへの負荷をさらに増大させます。医療機関や介護施設の不足、医療従事者や介護職員の人材不足、そして医療費や介護費の高騰など、解決すべき課題は山積しています。
高齢者と現役世代の共生
高齢化社会の新たなステージを乗り越え、持続可能な社会を実現するためには、高齢者と現役世代の共生が不可欠です。高齢者の健康寿命を延ばし、社会参加を促進するための取り組みと同時に、現役世代の負担軽減に向けた政策が必要となります。
多様な価値観とニーズに対応する社会
単に高齢者を支えるだけでなく、高齢者一人ひとりの多様な価値観やニーズに対応した社会を構築することが求められます。地域コミュニティの活性化、高齢者のための新たな仕事や生きがいづくり、そしてテクノロジーを活用した高齢者支援など、様々な取り組みが必要となります。
次の章では、人口減少化にともなう医療費の推移をもとに推察を深めていきます。
50年前にすでに政府は今の状態を想定していた
国が予想するほど増えなかった医療費の謎
医療費予測のパラドックス
ここに医療費に関するひとつの興味深いデータを発見しました。
これは2001年3月に厚生労働省の報道発表資料として公表された報告資料のグラフです。
データグラフの推計によると、日本の医療費は2005年は37兆円、2010年度は46兆円、2015年になると57兆円に到達すると推計されている。
さらに2020年度には68兆円に到達して、その後も毎年数兆円づつ増加していくと推計されています。
実際に、令和5(2023)年度の国の税収入(一般会計歳入)69兆4,400億円ですから、2001年時点の推計では、医療費だけで国の一年間の税収を超えてしまうと予測されていました。
ところが実際には、2005年度の国民医療費は33兆1289億円、前年度の32兆1111億円に比べ1兆178億円で3.2%増加しているが、2001年の推計である37兆円よりも4兆円近く下回る数値になっている。
さらに、2010年度の国民医療費は37兆 4202億円、前年度36兆67億円比で1兆4135億円増加の3.9%増となっているものの推計値の46兆円よりも大きく下回り、2015年が42兆3,644億円で前年度比で1兆5,573億円増加の3.8%の増ではあるが、やはりこちらも2001年公開されている推計値の57兆円よりも大きく医療費が抑えられているようにも見受けられる。
2001年の予測値をあえて大きく試算しておくことで、行政組織としての恣意的な政治的試算や社会の混乱を抑制しようとする思惑があったとしても、国の予測に反して医療費の増加が大きく抑えられているのはどうしてだろうか。
これらの要因については、予防医療の普及、ジェネリック医薬品の使用増加、そして医療技術の効率化が関係していると考えられます。
また、医療は統計分類学的な側面も持つため、データ分析の進歩により、より効果的な治療法が開発され、効果のない医療行為が減少している可能性もあります。
この医療の進歩による医療費の抑制現象は、今後の医療費予測において重要な示唆を与えています。
ちなみに、2020年度の国民医療費は42兆9,665億円、前年度の44兆3,895億円に比べ1兆4,230億円で3.2%減額と、国民皆保険制度が始まった1961年以来、初めての減少となっているが、主な要因はCOVID-19(新型コロナウイルス)パンデミックによる影響が大きいとされています。
新型コロナウイルス感染症は世界保健機関(WHO)により2020年3月11日にパンデミック(世界的な大流行)とみなせると表明されました。
その年の国民医療費が、それまで上昇し続けていた国民医療費を前年度割れさせたのは、なにか私たちに医療制度についての向き合い方を熟慮させる良い機会になっているかもしれません。
情報源:IDWR 2020年第21号<注目すべき感染症> 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)国立感染症研究所
いずれにしても、2020年度の国の租税収および印紙収入(一般会計歳入)は63兆5,130億円ですから、国の税収の実に67.6%ほどが医療費になっているのが現実です。
さらに、国民一人当たりの医療費負担は増大の一途を辿っており、今後も国民医療費が増え続けないであろうという逆張り的予測をたてる余地はどこにもありません。
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COVID-19パンデミック---肺炎診断補助AIは如何にして迅速に開発できたのか。本書では、AIの歴史を繙き、国立情報学研究所の医療ビッグデータ研究センターが構築した研究プラットフォームについて解説。
医療費の抑制と起こりうる変化
医療費伸び率の鈍化
近年、政府は医療費抑制政策を積極的に推進していますが、その効果は限定的であるという指摘があります。確かに、医療費伸び率は近年鈍化傾向にありますが、これは国が当初予想していたほどの水準ではありません。
医療サービスの質と患者のニーズ
医療費抑制政策が十分な効果を発揮していない理由は、いくつか考えられます。まず、医療サービスの質を維持しながら医療費を抑制するのは容易ではありません。さらに、高齢化社会の進展により、患者のニーズはますます多様化しており、従来の医療費抑制策では対応しきれない状況となっています。
医療サービスの質と効率の両立
今後、医療費抑制をさらに進めていくためには、医療サービスの質と効率の両立を図ることが重要となります。具体的には、医療従事者の働き方改革、医療機器の導入促進、そしてジェネリック医薬品の利用拡大などが考えられます。
患者中心の医療の実現
医療費抑制を進める一方で、患者の権利を尊重し、患者中心の医療を実現することも忘れてはなりません。患者が適切な医療サービスを受けられるように、医療情報へのアクセスを容易にすることや、患者の意思決定を支援する仕組みを構築することが必要となります。
パンデミックが押し下げた国民医療費
2024.01.20 Sat
御嶽駅周辺の医療機関
JR青梅線御嶽駅周辺の医療機関を視察
御嶽(みたけ)駅は、東京都青梅市御岳本町にあるJR東日本の青梅線の駅のひとつです。駅番号はJC 69が割り当てられています。
1944年(昭和19年)に青梅電気鉄道が戦時買収私鉄指定による国有化されており、かなり歴史のある駅のようで、リニューアルされた駅舎の正面にはその名残が伺えます。
武蔵御嶽神社や御岳山、高水三山など山岳地帯へのハイキングの入口となる駅としても利用されます。
御嶽駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。ホームの有効長は6両編成に対応しています。
かつては青梅駅管理の業務委託駅でしたが、2016年4月1日より無人化されています。登山客が多いため、登山計画書提出箱が設置されています。
2019年2月15日のリニューアルオープンにより、待合室が整備され、情報発信スペースが追加され、レンタルサイクルが設置されているようです。
- 登山者用の駅として利用される御嶽駅
街のお医者さんのクリニック探索には、ひとつの大きなコンセプトがございます。できるだけ、散策する前に駅周辺の情報やクリニックの所在地などの事前情報を極力インプットしない状態で取材します。
理由はいくつかあるのですが、まずクリニックの看板や広告の視認性のチェックと、商業圏の中での医院やクリニックの在り方や馴染み方、診療科目の傾向や周辺の住宅密集度との関係性を、実際に直接視察することでどの程度認識できるかという、医療的なマーケティング調査も兼ねているからです。
今回は他の複数の取材と並行して奥多摩の現地へ初めて訪問しましたが駅の周辺を見る限り、記事にできるかどうかの不安がよぎったのは正直な気持ちです。
- 目の前に広がるのは山々と渓流のみ
クリニック医院の診療科目と数
高尾線御嶽駅周辺のクリニック医院の診療科目別の所在数をまとめました。
- 総合病院
- 0
- 内科
- 0
- 精神科
- 0
- 神経科
- 0
- 神経内科
- 0
- 呼吸器科
- 0
- 消化器科
- 0
- 胃腸科
- 0
- 循環器科
- 0
- 小児科
- 0
- 外科
- 0
- 整形外科
- 0
- 形成外科
- 0
- 美容外科
- 0
- 脳神経外科
- 0
- 呼吸器外科
- 0
- 心臓血管外科
- 0
- 小児外科
- 0
- 皮膚泌尿器科
- 0
- 皮膚科
- 0
- 泌尿器科
- 0
- 性病科
- 0
- 肛門科
- 0
- 産婦人科
- 0
- 産科
- 0
- 婦人科
- 0
- 眼科
- 0
- 耳鼻咽喉科
- 0
- 気管食道科
- 0
- 放射線科
- 0
- 麻酔科
- 0
- 心療内科
- 0
- アレルギー科
- 0
- リウマチ科
- 0
- リハビリテーション科
- 0
- 歯科
- 0
- 小児歯科
- 0
- 矯正歯科
- 0
- 口腔外科
- 0
- 整骨院
- 0
- 接骨院
- 0
- 鍼灸院
- 0
※厚生労働省:レセプト電算処理システム用診療科コードに準拠
御嶽駅周辺のとてものどかな雰囲気が良い
御嶽駅周辺の基本の散策
今回の取材はJR青梅線を乗り継いで現地到着する達成感から堪能したいところでしたが、土地勘がまったくないのと他の複数の取材の抱き合わせであるのと、待ち時間が多い事がなにより苦手な取材者の都合により、やはり自動車での移動で現地取材となりました。
駅周辺にはパーキングがいくつかあるようですが、御嶽駅から少し距離が離れていたり、料金がやや高めに感じていたので、最終手段のGoogleを導入して駐車場検索をしてしまいました。
結果的に駅から徒歩3分もかからないところにリーズナブルなパーキングを発見! 平日の午前中ということもあり、スムーズに駐車していざ現地取材です。
とりあえず御嶽駅をスタート地点としたいため、駅に向かいます。
駅は2019年にリニューアルされたばかりで新しく、待合室もある無人駅です。
駅前にはお土産やアルコールなども販売している多目的案内所がありましたが、丁度定休日だったようで、中の様子をうかがい知ることはできませんでした。
駅前には大きなガイドマップがあり、どうやら『秩父多摩甲斐国立公園』ということで、奥多摩と埼玉県の秩父を有する国立公園のようです。
駅前には案内所(火曜日定休日?)を含む清涼飲料水の自動販売機、大小2サイズのコインロッカー(300円/500円)、電話ボックスと、ちかくにバス乗り場があります。
ちなみに電車は1時間に1~2本の運行がデフォルトなので、自動車で来れた取材者は、もうすこし心のゆとりをもって、気長な旅を楽しめるような大人になれるようにと見えない星に祈りを捧げました。
とてものどかなで近代的な雰囲気がたまらない御嶽駅
御嶽駅周辺の様子
駅前はすぐに青梅街道であり国道411号線があり、目前に見えるのは御岳山(違うかもしれません)だそうで、道路のすぐ向こうには多摩川の渓流が流れています。
駅舎を出たとたんに気が付くのですが、ここにはクリニックは存在しないかもしれないと直感的に感じました。
駅前の青梅街道にあるT字路の右手にはお土産屋さんと思しきお店と雑貨屋さんのような福田屋本店があり福田薬品と記載があります。その日は定休日だったのかもしれませんが、簡単や医薬品や医薬部外品を購入できるお店なのかもしれません。
T字路の左手にはとても美味しそうな町中華的なお店があり、こちらは営業中でかなりリーズナブルが価格で直ぐにでも食べたいところでしたが、取材がいくつかあったため断念せざるを得ませんでした。
駅前の青梅街道を右手に少しいくと、カフェや手打蕎麦屋さん、お肉屋さんや宿屋さんがありましたが、その先にもクリニックや医院などの看板すら見つからないため、反対方向に青梅街道を散策します。
バス停の近くにはお食事ところや渓流下りやカヌーなどのためのグッズショップのような店舗がありましたが、それ以外はやはりところどころ民家が見られる程度で、この周辺には医療機関は発見できませんでした。
駅前の大きな橋からは、奥多摩の壮大な渓流が美しかったです。
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橋を渡った向こう側にも、民家は点在していましたが、やはり医療機関やクリニックの存在をしめす証跡は一切確認できず、今回はひとつの医療機関も発見できず終了することになります。
当然ですが、医院経営も患者さんがたくさん来て成立するわけですから、あまりにも居住人口が少ない地域においてクリニックを経営することは不可能であることを痛感します。
医療機関はある程度の人口密集度が必要になる
人口密度が少ない観光地等で病気やケガをしたとき
やはり、すぐ近所に医療機関がない場合に、現地に住んでいる医療事情というのは物凄く気になるところです。
JR青梅線やバスは運行しているものの、ある程度の人口密集地域まで出向かないとクリニックへの通院は不可能ですから、定期的な通院をするのはとても困難になることが予想されます。
ですので、今回は現地取材とは別に、文献やネット検索などの実地外調査をしてみました。
結果的には、徒歩や自転車の移動圏内に医療機関がない地域の方は、特別な場合を除いて自然治癒で病気やケガを治すことが前提となるようです。
もちろん歯科治療や外科治療、救急医療などが必要な場合は、車や電車での移動が必要となりますが、原則としては病気やケガをしにくい健康状態を心掛けていることが自然な生活習慣となります。
家庭の医療で対処することが多い
確かに、車や電車である程度開けた地域にでかけたり買い物の際に必要な医薬品類を購入しておけば応急措置できますし、よほどの事でない限り病院の診察に通うのは大変ですから、気軽に医療機関を利用しなくても良い状態が標準的な価値観になっているかもしれません。
それでも歯科治療や大きな病気やケガの治療などは、通院する必要がありますので、医療機関が日常的に必須な世帯は、居住するには向いていないかもしれません。
自然治癒と自己治療は必須要件
登山観光の御嶽駅と医療機関
今回、駅周辺および近隣には医療機関は発見できませんでしたが、置き薬という応急措置の医療の文化が日本にあったことを彷彿させる取材となりました。
そして、多摩川の渓流や御嶽山の素晴らしい景観を見ていると、のどかな雰囲気に吸い込まれて離れがたくなってしまいました。
帰り際の渓流入り口付近に、時代を感じさせる美容室の看板を見つけました。
もちろん、すでに営業はしておらず空き家のまま佇んでいましたが、晴天に恵まれた取材日の日中の日照りが強いためノスタルジックに浸る暇もなく、そそくさと取材の撤収となりました。
とにかく景観と駅周辺の佇まいがとても大好きになり、青梅線でゆっくりと訪れて、駅前の町中華を食してみたい、そんな御嶽駅でした。
人口密度が少ない観光地等に行くときは救急箱持参が推奨されます
2023.05.12 Fri
病院なびドクタビュー [他社サービス]を追加しました
ドクトルネットのWebコンテンツに『病院なびドクタビュー [他社サービス]』を追加しました。
病院なびドクタビューとは、株式会社eヘルスケアさま運営のメディカルメディアです。
病院なびドクタビューは医師の専門分野や診療に対する想い・理念などを全国の患者さんへ伝える情報発信サービスです。サービス提供元は東京都千代田区の株式会社eヘルスケア。
https://doctorview.byoinnavi.jp/lp/about/index.html病院なびドクタビューの特長
- 医療専門の取材担当者によるインタビュー
- 医療分野に特化したライティング
- 雰囲気をしっかり伝える写真撮影
2023.02.21 Tue
読売ランド前駅周辺の医療機関
小田急電鉄小田急線読売ランド前駅周辺の医療機関を視察
神奈川県川崎市多摩区西生田三丁目にある相対式ホームで2面2線を有する地上型駅である。両ホームは線路上をまたぐ跨線橋(こせんきょう)で連絡しており、エレベーターが設置され両ホームには待合室が設置されている。
駅名はもともと西生田駅とされていたが、1964年のよみうりランド開園に伴い、現在の駅名に改名されている。ただし、駅名からは最寄りの印象を持たれがちだが、よみうりランドまでは2Kmほど離れており、バスや車での移動が望ましい距離感となります。
京王よみうりランド駅とは離れた別の駅であるため、待ち合わせなどでは注意が必要となります。
両ホームは駅は準急および各駅停車の一般的な駅構内となっており、北口と南口改札がある。 1日平均乗降人員は27,849人(2021年度)で小田急電鉄70駅の中では第32位の乗降人員となります。
今回は電車乗車時のリスク、所要時間や移動性の関係などを考慮させていただきまして、今回は自動車での移動による取材とさせていただきました。
実は読売ランド前駅は幼少期に訪れたことがあったり、10年以上前となりますが仕事の関係で何度か訪問した駅周辺地域となるため、なんとなく望郷感を覚えてしまう駅でもあります。
- よみうりランド-望郷編-
でございます。
街のお医者さんのクリニック探索には、ひとつの大きなコンセプトがございます。できるだけ、散策する前に駅周辺の情報やクリニックの所在地などの事前情報をできる限り事前にインプットしない状態で取材しています。
理由はいくつかあるのですが、まずクリニックの看板や広告の視認性のチェックと、商業圏の中での医院やクリニックの在り方や馴染み方、診療科目の傾向や周辺の住宅密集度との関係性を、実際に直接視察することでどの程度認識できるかという医療機関の視点的なマーケティング調査も兼ねているからです。
そのような理由から、できるだけ地域住人や患者視線でのクリニック散策を重要視しており、事前調査なしでの現地調査となるため、医院数などについては正確なデータではありませんので、あらかじめご了承いただけましたらと存じます。
クリニック医院の診療科目と数
小田急電鉄小田急小田原線読売ランド前駅周辺のクリニック医院の診療科目別の所在数をまとめました。
- 総合病院
- 0
- 内科
- 2
- 精神科
- 0
- 神経科
- 0
- 神経内科
- 0
- 呼吸器科
- 0
- 消化器科
- 0
- 胃腸科
- 0
- 循環器科
- 0
- 小児科
- 0
- 外科
- 0
- 整形外科
- 1
- 形成外科
- 0
- 美容外科
- 0
- 脳神経外科
- 0
- 呼吸器外科
- 0
- 心臓血管外科
- 0
- 小児外科
- 0
- 皮膚泌尿器科
- 0
- 皮膚科
- 0
- 泌尿器科
- 0
- 性病科
- 0
- 肛門科
- 0
- 産婦人科
- 0
- 産科
- 0
- 婦人科
- 0
- 眼科
- 0
- 耳鼻咽喉科
- 1
- 気管食道科
- 0
- 放射線科
- 0
- 麻酔科
- 0
- 心療内科
- 0
- アレルギー科
- 0
- リウマチ科
- 0
- リハビリテーション科
- 0
- 歯科
- 4
- 小児歯科
- 1
- 矯正歯科
- 1
- 口腔外科
- 1
- 整骨院
- 3
- 接骨院
- 0
- 鍼灸院
- 1
※厚生労働省:レセプト電算処理システム用診療科コードに準拠
読売ランド前駅周辺は時間がゆっくり流れている雰囲気
基本の散策
読売ランド前駅の南口周辺にはOdakyuOXスーパーや100円ショップのSeria、とんかつのさぼてんやお寿司の京樽をはじめ、コンビニはセブンイレブンとファミリーマート、マクドナルドに日高屋、ドトールコーヒーから箱根そば、ドラッグストアや八百屋などが駅南口周辺に集中して軒を連ねており、これらのフランチャイズ点などを中心に良く利用される方にはきわめて便利な”スーパーコンパクトシティ”といえるのではないでしょうか。
さらに横浜銀行や川崎信用金庫、川崎生田郵便局も集約されているため、医療機関を含めて日常的な生活は駅前ですべて完結すると言っても良いでしょう。
すべてのお店が駅前の徒歩1分以内に集約されているため、一人暮らしの方やシニア世代にとっては二足歩行での移動の労力を要せずに着地できる小さなオアシスといっても過言ではありません。
北口と南口の2つの改札がありますが、北口側は県道3号線、津久井道沿いには、ほぼお店などはなく、両改札の駅前にはロータリーやタクシー乗り場などがないため、車での往来はとてもしにくいといえるかもしれません。
北口側はすぐに森林地帯につながっているため、今回は南口改札方面のみの取材となりました。
駅前通りのコンパクトぶりは前述させて頂いた通りとなりますが、南口駅前は「よみうりランド駅前通り」という商店街に店舗が集約されています。
駅前はほとんどが低階層の建物のため圧迫感はありませんが、自動車がギリギリ2台通貨できる道路には、踏切の手前であるうえ搬入車両が停止していて、隙間を歩行者が往来しているため、自動車での通過はわりと神経を使うことになるかもしれません。
土地勘がほとんどないため、やむおえず北口のパーキングに車を停留させることにしました。
パーキングの料金て課金の区切り方が同じ地域でもことなるので非常に興味深いです。
スモールコンパクトシティの読売ランド前駅周辺
読売ランド前駅南口周辺の様子
前章で説明したとおり、医療機関を含む商業施設などはすべて南口改札付近にまとめられていました。
- ところがここでとんでもない事態に遭遇します。
パーキングに車を停留させたあとに、水分補給および朝食時の飲料として、ルイボスティに加え車の運転時にはかかせないカフェイン飲料であるブラックコーヒーを摂取していたため猛烈な尿意を覚えます。
先日の3時間におよぶ視覚技術研修の状況下では膀胱が破裂するような状況をなんとか乗り切った取材者ですが、今回はほんの数分で物凄い尿意におそわれて、もはや茂みに紛れ込みたい衝動を抑えながらトイレットを探す羽目になりました。
寒さによる体温調整機能の精度の高さによるものなのか、または加齢による泌尿器系等の経年劣化なのか、そんなことを流暢に考える時間は1秒もありません。
最悪な場合、駅の改札を通って有料トイレとして駅のトイレをお借りするかもしれませんが、トイレがどの辺にあるかもわからず、そこまで持たせる自信すら崩壊しているマインドのまま、北口から線路をまたぎ南口へ続く跨線橋(こせんきょう)を足早に昇り降りします。
- 確か昔買い物したような記憶が蘇るスーパー。
- トイレの救世主さま!
そうか、スーパーならトイレもある、2階にはSeriaもあるし、購入が必要な備品もあるし、スーパーで軽食を購入する手もあるし、4つのあるしが一つになって、OdakyuOXのトイレをお借りすることで今月人生2度目の最大のピンチを乗り越えることができました。
- ついでに大きい方もしたかもしれません
Seriaで備品の購入をしているとき、100均にも無人化の波が押し寄せていることを痛感させられるの図。
体験の一環としてPASMO決済してみましたが、先日スマホ決済で物凄くドヤ顔で安売りドラッグストアでお菓子だけ購入していた男性をなぜか思い出してしまいました。
ほとんど誰にでも利用できる道具を得意げに披露したい気持ちがあることは、コーラの瓶が空から降ってきたときに争いが起きるブッシュマン族のごだる理解すべき人間の特性のひとつなのかもしれません。
駅前に医療機関も集約されているため、今回の取材はきわめて歩数節約の合理的な取材ができるようになりました。
スマートシティがなぜ推し進められるのかも、体験をもって実感に昇華した瞬間でもあります。
歯科、耳鼻科、スポーツリハビリテーションをメインにした整形外科、内科・整骨院など、一人暮らしやシニア層向けの診療科目はカバーできるクリニックが駅前の徒歩1分圏内に集約されています。
踏切のすぐそばの建物2階部に一般歯科医院を発見。
路地を少し曲がった先のマンション一階部に耳鼻咽喉科がありました。
駅前通りにもどると、ドラッグストア上にスポーツリハビリテーション整形外科があり、いずれも半径50mぐらいのなかに存在しています。
そこから横浜銀行とマクドナルドを挟んで歯科医院がありました。
さらに数件となりの建物のドトールの上には一般歯科がありました。南口近隣の医療機関は以上のようになりましたが、駅前通りが上り坂に向かって左側にもつながっていたので調査を続けて見ます。
駅前通りを左に曲がるとやや坂道になっていて、いくつか店舗がならんでいます。 神奈川県東南でチェーン展開している整骨院がありました。 その近くには、薬屋さんがあり二階部には歯科医院がありました。さらに少し先を歩くと歯科医院が一軒あり、ここから先は住宅街になっているようで、店舗すらないようでした。
駅に戻ると、北口から南口に商店街の先に行っていないことを思い出して、念のため路地を曲がってみるとすぐ右手に整骨院があり、奥のマンション1階には別の針きゅう整骨院がありました。
隣のテナントには動物病院もあります。
その先の坂を上ると、小道の右手に線路が続き、左側には竹やぶがありました。空地の駐車場に内科の看板がありましたが500m先ということで、少し距離が離れていることもあり、竹やぶからハクビシンやイタチが現れたら気になって追跡してしまうかもしれないので、看板だけを撮影して駅に引き返しました。
(川崎市のこの周辺は、ハクビシンやイタチなどが度々目撃されている地域でもあります。)
医療および商業施設が徒歩1分圏のコンパクト駅前シティ
読売ランド前駅と医療機関
読売ランド前駅周辺の印象は高層建造物もなく、北口改札方面は県道に面しているものの、周辺は緑地に囲まれている地域が多く、南口改札周辺も駅前のみ医療機関や商業施設が集中していますが、丘の上は住宅街が続いていました。
周辺は坂道が多いため自動車がないと不便な面も多いかもしれませんが、日常生活はわりと高齢者にとっても住みやすいところであるような印象です。
医療機関についても主要な診療科目は駅前に集約されており、日常生活上の疾患であれば、ほぼほぼサポート可能なクリニック医院が存在していました。
安定の歯科医院のほか、整骨院の数が多いのが印象に残りました。
日常生活においては南口改札方面の商店街にはOdakyuOXや全国展開している飲食チェーン店やコンビニエンスストアがあり、駅南口前周辺で日用品や食料品、飲食系などはほとんど事足りてしまう印象です。
しかもほとんどの店舗が徒歩1分圏内に集約されており、商業施設や医療機関はほぼ南口改札駅前にあるといってもいいすぎではないでしょう。
- 毎日生活するには駅前施設だけでほぼ間に合う
ある意味合理化された駅前なので、一人暮らしやシニア世代でシンプルな生活環境の人には住みやすいかもしれません。
駅自体は小田急小田原線の各駅停車と準急が停車しますが、新宿や代々木上原へは途中で急行でないと停車駅数も多いため、向ヶ丘遊園で急行に乗り換えすることが多くなるかもしれませんし、通勤や通学での満員電車はさけられないでしょう。
10年以上前に来たときから、それほど大きな変化は感じませんでしたが、OdakyuOXの2階のSeriaは取材年の前年の2022年12月にオープンしたばかりでした。
今後、もうこの駅を訪れることは一生ないかもしれませんが、尿意の緊急事態宣言を救ってくれたことは、あと2年5ヵ月ほどは決して忘れないかもしれません。
読売ランド前駅南口改札周辺のクリニック医院はほぼ徒歩1分圏
2023.02.04 Sat
脊髄性筋萎縮症(SMA)とは [他社サービス]を追加しました
ドクトルネットのWebコンテンツに『脊髄性筋萎縮症(SMA)とは [他社サービス]』を追加しました。
脊髄性筋萎縮症(SMA)とは、SMAは治療法がある疾患のメディカルメディアです。
With your SMAと病院なびのコラボページで、脊髄性筋萎縮症(SMA)に関する医療メディアになります。情報提供元は東京都千代田区の株式会社eヘルスケアにより東京都中央区の中外製薬株式会社のSMAコンテンツの内容を中心に構成されています。
https://byoinnavi.jp/contents/lp/sma/脊髄性筋萎縮症(SMA)とはの特長
- 脊髄性筋萎縮症の情報が集約
- SMAのタイプ別の症状に関する情報掲載
- 原因や症状、治療についてを紹介
2023.02.04 Sat
セルフデンタルケアはどこまで可能なのか?
自宅で可能なデンタルケアの検証
- 毎日ご自身の歯の手入れやケアはできていますか?
忙しかったり、生活習慣が不規則である場合など、ついついデンタルケアは怠りがちになってしまいます。
そうはいっても、毎日こまめに歯石除去や食べカスなどを取り除いておかないと、後々歯痛や抜歯、入れ歯やインプラントなどの歯科治療で大変な思いをすることになるでしょう。
今回は市販のデンタルケア用品およびホワイトニングの製品などを中心に、自宅でどのぐらいデンタルケアが可能なのかについて、当社独自の方法にて検証させていただきました。
内容は、あくまでも当社独自に選んだ商品や製品、歯科医療機関の医師からのアドバイスや診察などをもとに構成されているため、あくまでも自宅セルフデンタルケアの体験記事という位置づけて閲覧頂けましたらと存じます。
今回取り扱うデンタルケアのテーマは、
- 歯磨きとホワイトニング
- 歯間ブラシの手入れ
- フロス・糸ようじの使用
という3点を中心にまとめさせていただきました。
最近は自宅でもデンタルケアを本格的に続けていくことはそこそこ可能ですが、メリットや良いところ、注意点やデメリットなどをご紹介させていただきます。
歯に色素が沈着して汚れる
- 皆さんは1日にどのぐらいコーヒーやお茶を飲むでしょうか。
もちろん職業や個人によって差はありますが、歯に色素が沈着しやすい飲みものはカフェインが含まれており、交感神経を刺激することにより集中力が増したり、疲労を軽減させて眠気を覚ましたりする効果があります。
現代では多くの人がこれらのカフェインが含まれ、歯に色素沈着しやすい飲み物を毎日摂取してる人は多いでしょう。
これらの飲み物を常用することで良い効果があるものの、歯に色素が沈着して黄ばんだ色の歯になりやすいというデメリットがあります。
弊社内調査では、デスクワーク中心の場合は1日当たりコーヒーや紅茶、お茶などの歯に色素が沈着しやすい飲み物をコーヒーカップで平均7~8杯程度摂取していることがわかりました。
もちろん、多く摂取している人は歯が黄ばみやすい傾向にあり、歯磨きをしてもすぐにそれらの飲み物を飲んでしまうため、歯磨きの効果もほとんどないかもしれません。
- さらに喫煙者であればニコチンが歯に付着して、より一層黄ばんだ歯になりやすい傾向があります。
歯を白くする方法はいくつかありますが、この記事では自宅で可能なデンタルケアについての検証について次章以降で紹介していきます。
色素が沈着しやすい飲み物や食べ物には注意が必要
歯磨き粉の研磨剤で歯は白くなるのか
まず毎日の歯のケアとして、歯ブラシによる歯磨きが挙げられるでしょう。
ブラッシングによって歯間の食べカスや歯垢を取り除き、細菌を除去して歯石を防ぐほか、歯茎のマッサージ効果により血行を促し歯茎の健康な状態を維持していきます。
ただ普通の歯磨き粉と歯ブラシでは歯の表面に付着した色素はきちんと除去されないため、むし歯予防や歯周病予防には効果がありますが、歯の白さを維持したりホワイトニング効果はほとんど期待できないようです。
市販の歯磨き粉には、歯の表面の白さを維持できるように”研磨剤”が混ぜてある商品があります。
今回は比較的に知名度が高い、研磨剤入りのホワイトニング歯磨き粉と歯の黄ばみや着色汚れの除去専用のクレンジングペーストを3ヵ月ほど試して見ました。
研磨剤入りは毎日の歯磨き時に使用し、美白専用の歯磨き粉は一週間に1度程度の使用となります。
結論から言えば、常にコーヒーや紅茶などの歯に色素がつきやすい飲み物を摂取している人であれば、
- 歯の黄ばみや汚れはほとんど避けられない
と言えるでしょう。
研磨剤入りの歯磨き粉は象牙層を露出させるため、知覚過敏を促しやすいとされていますが、イオンバリア成分が配合されているタイプを使用しています。
視覚過敏などは特に感じることは無かったのですが、やはり歯は日に日に色素が沈着して黄ばみが目立つようになってきました。
実は歯科医院での定期健診時に軽く磨いてもらっていて、わりと歯が白い状態でしたので、歯の汚れは日数経過すればするほど増えていることがわかりました。
毎日の歯磨き粉などによるセフルケアには限界があり、歯科医院での専門機器によりオフィスホワイトニングとして磨いてもらったほうが、すぐに歯は白くなるというのが実直な感想です。
歯を白くするなら歯科医院でのオフィスホワイトニング
歯間ブラシの効果
- 歯を白くするホワイトニングは歯科医院で有資格者に任せるのが最適です。
医療機関でのみ使用が認められている専用の機器やホワイトニングゲルなどで、しっかりとオフィスホワイトニングしてもらうことが可能です。
ホワイトニングについては歯科医院にお任せするとしても、むし歯や歯周病の予防については、自宅で対応しておく必要があるといえるでしょう。
最近は種類が豊富で手頃な値段で入手できる歯間ブラシを使用されている方も多いのではないでしょうか。
歯間ブラシについては、歯と歯の間に挟まった大き目の食べ物の残りなどを押し出すには最適です。木のようじでは難しかった歯間ケアが、わりと容易に可能になります。
いくつかの歯間ブラシを使用しましたが、
- GUM(ガム) ウェルプラス 曲がるソフトピック 歯間ブラシ サイズSSS~S 細いタイプ
がもっともフィットしました。
- 歯間ブラシは色々な太さがあり、素材が金属芯のタイプとシリコンゴムタイプがあります。
金属製は硬めでしっかりしているのですが、最も細いタイプでもある程度の太さや強度が必要なため歯を傷つけてしまう心配があり、シリコン製の歯間ブラシを使用することにしました。
廉価版のシリコン製を使用したのですが、使いやすかったものの、1回使うだけでシリコンブラシが摩耗してしまったりして充分は歯間ブラッシング効果は期待できなそうでした。
最終的に、GUMのウェルプラスの最も細いタイプに着地しましたが、GUMの歯間ブラシはシリコンであるものの強度もあり、曲がったあとにも元に戻りやすいほどほどの強度があります。歯間を傷つけにくい点もあり、洗うことで何度か使用できるブラシ部の強度もあるので、歯間の食べカスなどを除去するには最適でした。
歯間ブラシは、太いタイプは歯間に入らなかったり、歯間を広げてしまう可能性があるため、可能な限り細い歯間ブラシがおすすめされるように感じました。
- 極細の歯間ブラシでも、人によっては先端が通らない歯間もあるようです。
もちろん、歯間ブラシだけでは歯の間のプラークを除去するのはむずかしいため、歯磨きやフロス(糸ようじ)を併用してケアしていく必要があると感じました。
歯間ブラシはシリコン製の極細の使用感が良好でした
フロスで歯垢除去
歯間ブラシでは歯と歯の間の大き目の食べカスを中心に取り除くことができますが、歯間の歯垢などをきちんと取り除くことはできないようで、歯科医師の方の進めもありフロスを歯磨き前に使用するようにしました。
歯と歯の間の歯茎と歯の境目は、通常の歯ブラシでは充分にプラーク(歯垢のことで食べカスの細菌が繁殖)を取り除くことが出来ず、歯間ブラシなどでもむずかしい場所です。
フロス(いわゆる糸ようじ)であれば、歯と歯の間の歯と歯茎の間の食べカスも割と丁寧に除去できるため、歯垢が唾液中のカルシウムやリンと結びつき石灰化して歯石となる予防になるということです。
歯垢は虫歯や歯周病の原因ともされているので、歯科医師の方のアドバイスはかなり説得力があります。
フロスもメディアコマーシャルで有名なタイプや糸を必要な分だけ出して使うタイプ、取っ手や先端の形状などがプラーク除去しやすいタイプなどいくつか試して見ましたが、当社では最終的に以下のデンタルフロスがいちばん最適であるという評価となりました。
- クリニカアドバンテージ デンタルフロス Y字タイプ
このデンタルフロスは先端が”さすまた”のようにY字型に別れており、奥歯を含め口腔内のすべての歯間に入りやすくプロダクトデザイン設計されています。
取っ手部分も単なる棒状のものでなく、指を挟む部分は持ちやすいように縦に楕円の面積の多い形状に設計されていて、本当に研究開発して製造された製品であることが伺えるデンタルフロスでした。
もちろん、日常生活での消耗品なので、いくら良い製品でも高価で1度切りの使用しかできないとコストパフォーマンスは良くないのですが、このデンタルフロスはわりと廉価であり、さらにある程度の強度があるので数回使用することが可能です。
プラーク除去にフロスは必須アイテム
セルフデンタルケアの限界と対処方法
今回は自宅で可能なセルフデンタルケアについて特集させていただきました。
歯並びや歯の数、エナメル質の状態など個人差があるので一概にはどれが最適であるかというのは判断がむずかしいかもしれません。
特にセフルホワイトニングは、自宅で自分自身で行うのは様々な要因からむずかしいため、歯科医院でのオフィスホワイトニングやクリーニング、本格的な白さ追求のためにはクラウンを被せるなど、医療機関での専門的な対応が必要になります。
日常のデンタルケアとしての歯磨きについてはブラッシングの仕方が大切で、歯磨き粉自体による極端な違いがでるというよりは、虫歯や歯周病予防を前提にしたケアを中心に考えたほうが良いようです。
また歯磨きをを使用した歯ブラシだけでなく、フロスを使用して歯磨きだけでは取り除くことが難しい歯と歯の間や歯茎との境目のプラークを除去することが大切なようです。
歯間ブラシについては、わりと大きな食べ物の除去に向いているようなので、細かい歯垢を取り除くには、フロスを活用することが歯科医師より推奨されました。
ですので、美容歯科に及ぶようなケアは歯科医院でのオフィスホワイトニング、日常のむし歯や歯周病予防はセルフでのブラッシングやフロスなどを利用したプラーク除去と歯科医院の定期健診が利用的なようです。
さらに時間やお金を投資できるような方であれば、色々な選択肢はあるかもしれませんが、一般的な方であればデンタルケアにかけることができるお金や時間も限られてくるので、自身の歯質や生活サイクルにあった方法でケアしていくことが大切でしょう。
歯科医院の定期健診では歯垢のたまり具合、むし歯や歯周病など専門医によりチェックしてもらえるので、定期的にオフィスデンタルでアドバイスを受けながらセルフデンタルケアをしていかれることが、当社では最適な方法であると判断されました。
セルフデンタルケアは専門医の定期的なアドバイスを受けながら
2023.01.20 Fri
高座渋谷駅周辺の医療機関
小田急電鉄江ノ島線高座渋谷駅周辺の医療機関を視察
高座渋谷駅は神奈川県大和市渋谷六丁目にあり相対式ホームで2面2線を有する地上型駅である。両ホームは線路上をまたぐ跨線橋で連絡しており、エレベーターが設置されている。
駅名はもともと駅所在地の地名である高座郡渋谷村から由来している。
駅構内にはエレベーター2基設置され、ストーマ装具や汚れた物を洗うための汚物流しや、汚れた腹部を洗うことなどが可能なお湯が出るシャワー付水栓金具などが備えつけられているオストメイト対応多機能トイレが設置されている。
東口は早朝のみ無人になり、西口改札は終日駅員不在となるため、係員対応が必要な場合はインターホンでの応対になる。
2021年度の1日平均乗降人員は21,419人程度となり、小田急線の全70駅中は42位の乗降者数である。今回は感染症の影響や電車乗車時のリスク、時間や移動性の関係もそろそろ閉塞感を感じたことから、今回は久々に小田急江ノ島線での電車移動の取材となりました。
改札を出たときの駅周辺を見たときに感じたことを正直にいいます。
- 生活しやすそうな住宅街
街のお医者さんのクリニック探索には、ひとつの大きなコンセプトがございます。できるだけ、散策する前に駅周辺の情報やクリニックの所在地などの事前情報を極力インプットしない状態で取材します。
理由はいくつかあるのですが、まずクリニックの看板や広告の視認性のチェックと、商業圏の中での医院やクリニックの在り方や馴染み方、診療科目の傾向や周辺の住宅密集度との関係性を、実際に直接視察することでどの程度認識できるかという、医療的なマーケティング調査も兼ねているからです。
そのような理由から、できるだけ地域住人や患者視線でのクリニック散策を重要視しており、事前調査なしでの現地調査となるため、医院数などについては正確なデータではありませんので、あらかじめご了承いただけましたらと存じます。
クリニック医院の診療科目と数
小田急電鉄江ノ島線高座渋谷駅周辺のクリニック医院の診療科目別の所在数をまとめました。
- 総合病院
- 1
- 内科
- 5
- 精神科
- 1
- 神経科
- 0
- 神経内科
- 2
- 呼吸器科
- 0
- 消化器科
- 0
- 胃腸科
- 0
- 循環器科
- 1
- 小児科
- 2
- 外科
- 0
- 整形外科
- 1
- 形成外科
- 0
- 美容外科
- 0
- 脳神経外科
- 0
- 呼吸器外科
- 0
- 心臓血管外科
- 0
- 小児外科
- 0
- 皮膚泌尿器科
- 0
- 皮膚科
- 0
- 泌尿器科
- 0
- 性病科
- 0
- 肛門科
- 0
- 産婦人科
- 2
- 産科
- 0
- 婦人科
- 0
- 眼科
- 1
- 耳鼻咽喉科
- 0
- 気管食道科
- 0
- 放射線科
- 0
- 麻酔科
- 0
- 心療内科
- 0
- アレルギー科
- 1
- リウマチ科
- 1
- リハビリテーション科
- 0
- 歯科
- 7
- 小児歯科
- 5
- 矯正歯科
- 5
- 口腔外科
- 2
- 整骨院
- 3
- 接骨院
- 1
- 鍼灸院
- 0
※厚生労働省:レセプト電算処理システム用診療科コードに準拠
高座渋谷駅周辺はファミリーと高齢者向きの居住地のような雰囲気
基本の散策
高座渋谷駅周辺にはスーパーやイオンがあり駅周辺には商店街があるものの、高い建物は少なく交通量の多い道路も離れているため、かなり徒歩で散策しやすい駅周辺の環境でした。
東口と西口の2つの改札があり、西口側には駅前ビルとバスやタクシー乗り場のあるロータリーがあり、駅前ビルの1階はスーパーになっており、向かい側にはコンビニもあるので日常生活の買い物には便利といえるでしょう。
西口側は15分も歩かないうちに住宅街や国道などに行きついてしまうため、今回の取材では線路を挟んだ東口方面もあわせて取材することになりました。
東口は駅前がやはり小さめのロータリーとなっておりますが、駅前にコンビニなどがあるものの高いビルなどはありません。気になったのはJAの農産物直売所があるところぐらいでしょうか。
東口周辺は割と低階層の建物が並んでおり、いくつか小売店などが散見されますが、2~3分程あるくと、国道沿いにイオン高座渋谷店があることが際立った点になるでしょう。
イオンがあれば食料品から日用生活品を含め、ほとんどの買い物が可能なので、周辺地域の人たちにとっては大切なライフラインのインフラとなっているかもしれません。
ファミリー層だけでなく高齢者層の姿も目立つ
高座渋谷駅西口周辺の様子
前章で説明したとおり、西口改札を出ると大きな駅前ビルがあります。駅前ビルの1階には生鮮食料品を中心としたスーパーがあり、上階は地域のコミュニティ施設やクリニックモールのようなテナント構成になっているようです。
スポーツリハビリテーションをメインにした整形外科、内科・人工透析内科・リウマチ科・神経内科、内科・小児科・アレルギー科、一般歯科・小児歯科・矯正歯科など、ファミリーやシニア層向けの診療科目はカバーできるクリニックモールと言えるでしょう。
駅前ビルの最上階は当社複利構成施設でもあるお風呂の王様の高座渋谷店がテナント入居してくれており、こちらの露天風呂から見える景観からは富士山も見えることがあるようです。
ロータリーを挟んだ反対側の建物にはレディースクリニックと整骨院が入居していました。
駅前でクリニックが集まっている場所はおおよそ目視できるため、まずはロータリーを抜けて、商店街通りからひとつ外れた道を進んでみます。
道沿いをあるくとすぐに産婦人科・内科があり、ほどなく1階が動物病院で2階は保険適用外の整体施設がありました。
その先は住宅街から大き目の道路に面しているようですが、ドラッグストアとハードオフ & オフハウス & ホビーオフ、イオン系のディスカウントストア・パレット、ダイソーや銀座コージーコーナー、ファッションセンターしまむら&アベイル高座渋谷店とスーパーいなげやなどの商業施設が立ち並び建物の間を抜けて商店街通りから駅に戻ります。
西口駅前の商店街には入口付近に医療施設がいくつかありました。
一般歯科、小児歯科・矯正歯科が2院と整骨院が2院、泌尿器科・皮膚科、内科・神経内科・循環器内科とさまざまな診療科目を標ぼうするクリニックが並んでいます。
商店街で気になったのは割と訪問診療が標ぼうされていたことでした。ファミリー層だけでなく高齢者も多い地域であることがわかりました。
訪問診療が医院の標準となる時代はすぐそこ
高座渋谷駅東口周辺の様子
東口改札を出ると西口とはことなり、駅前ビルなどはありませんが、東口駅前ロータリーを囲うようにコンビニのほかいくつかクリニックがありました。
コンビニの建物の二階には一般歯科・小児歯科がありました。こちらの歯科も訪問診療がクリニックのプレート看板に記載されておりました。東口を出た左手側の低階層のビルにはファミリークリニックを標ぼうする内科がありました。
ロータリーの向こう側には小児科のこどもクリニックがあります。
東口側のロータリー周辺は、わりとこじんまりとしており、東に進むと国道に行きつくことができますが、イオン高座渋谷店があるので、その道沿いにはいくつか店舗があり、クリニックなども含まれていました。
道路沿いにまずは内科・精神科のクリニック。精神科や心療内科系が標ぼうする内科は基本的には精神科と紐づいた内科的医療の診察が中心となると認識しておくと良いのかもしれません。
街路をほどなくあるくと、眼科医院がありました。
イオンに向かう信号の奥には総合病院の看板がありました。
驚いたのは総合病院の野建て看板の向うには、総合病院の実際の建物が佇んでいるという完璧なアイトラッキング看板フォーメーション設置案件。看板業者の方のテンションはいつもより高かったのではないでしょう。
信号を渡りイオンに向かう途中には一般歯科・小児歯科・矯正歯科・歯科口腔外科を標ぼうする歯科医院と、その隣には整骨院がありました。
整骨院は診療日で診療時間帯のようでしたが、休診日だったのか閉まっているようでした。
丁度イオンに到着したときにオフランチタイムのベストタイミングでした。イオンにはフードコート的なお店があり、当社推奨ハンバーガーフード店ですこし早めのランチを摂らせていただきました。
目の前には整骨院があり、道路を挟んだ駅側の建物の2階に歯科医院を発見してしまうという昼のひととき。ワッパ―Jrセットで恍惚とした状態のふしだらな脳機能ながら良く見つけることができたものだと、自身に称賛を送った瞬間でもございました。
東口からイオンにかけての周辺にあるクリニックで見つけられたのは以上のようになります。
すこし辺りを散策すると、整骨院の国道寄りの敷地のほうにおふとん専門のチェーン店がありました。最近はほとんど見かけなくなりましたがふとん専門のお店はなんともいえない新鮮な気持ちと懐かしい気持ちのスクランブル交差点となりました。
東口周辺は生活に必要な商業施設がコンパクトにマトマリックス(造語)
高座渋谷駅と医療機関
高座渋谷駅周辺の印象は高層建造物もなく、国道にでなければ交通量もほとんどない閑静な住宅地区と言えるかもしれません。
平日の日中であればファミリー層よりも高齢者の方を多く見かけたので、高齢者にとっても住みやすいところであるような印象です。
医療機関も、必要な診療科目はほぼ網羅されており、日常生活上の疾患であれば、ほぼサポート可能なクリニック医院が存在していました。
安定の歯科医院はダントツ多く、急行停車駅周辺よりも多いかもしれません。また一般内科や整骨院の診療科目を標ぼうする医院数も駅周辺の建造物の規模を考えると、かなり比率が高いといえる印象でした。
さらに訪問診療を標ぼうする歯科やクリニックがわりと目立ちました。日常生活においては西口方面には小規模店舗とクリニックが並ぶ商店街があり、その先にはアベイルやファッションセンターしまむら、ダイソーやスーパーいなげやが連立しており、医療機関を含め生活するうえでは西口方面はとても便利で活動しやすい環境であると言えるでしょう。
東口方面についてはイオン高座渋谷店の存在感がおおきく、さらに国道467号線沿線には多様なチェーン店が点在するため、生活において不便を感じることは無いといえるかもしれません。
- 高座渋谷駅周辺はファミリー層や高齢者にはとても住みやすい
といえるでしょう。(駅西口商店街にあった格安カットハウスさん)
- より合理的かつ健康的に生活すると必要なモノは限定されていく
ということを、あらためて認識する大切で貴重な取材体験になりました。
今回の取材では、とてもゆったりした雰囲気でとても住みやすそうな地域であるような印象がのこりました。クリニック医院も駅の1日の乗降者数や周辺の居住者世帯からみても、かなり充実しており地域住民1人あたりの医療機関の割合率も高いといえるでしょう。
駅自体は小田急江ノ島線の各駅停車しか止まりませんが、近隣の大和駅や町田までの通勤通学などで、時間帯によっては電車はわりと混雑することが予想されます。
なによりも当社指定の特別福利厚生施設のお風呂の王様高座渋谷店がありますので、そのような面でもより親近感を感じやすい駅となっているのかもしれません。
高座渋谷駅周辺のクリニック医院過密率は高い
2022.10.10 Mon
高齢化社会の医療費高騰でクリニックが直面すること
高騰し続ける国民一人当たりの医療費
あなたは国民ひとりあたりの1年間の医療費がどのぐらいかかっているかご存じですか。
厚生労働省から公表されている「令和元(2019)年度 国民医療費の概況」(令和3年11月9日公表)によれば、「国民医療費」は44兆3,895億円となり2018年度は43兆3,949億円なので前年度比2.3%増というような現状です。
- 人口一人当たりに換算すれば、国民医療費は35万円弱となるようです。
医療費の動向調査では2021年度(令和3年)の概算医療費の合計は44.2兆円と算出されていますので、ここ数年は国民一人当たり概ね年間30数万円以上の医療費がかかっていることになるようです。
毎年の医療費が10万円を超えている方であれば平均かそれ以上、10万円以下の方であれば、平均よりも医療費がかかっていないことになります。
高騰する医療費の原因としては色々や要因が挙げられておりますが、どれも正しい見解であると見られます。
今回のドクトルメディアでは、高騰する医療費と高齢化人口比率がクリニックにどのような影響を与えていくかについて予想を交えた考察を紹介させていただきます。
一つ言えることは、高齢化社会下では医院やクリニックの生存競争は激化し、リスクの高い業種となることが見込まれていることでしょう。
人口統制による継続的減子施策
日本史から見れば、数値的な正確性はやや確証が持ちづらい点がありますが、これまで人口推移からも極端に発展してきており、21世紀を境に極端に縮小していくことが予測されています。
総務省の資料を見てぞっとしましたが、これは大袈裟な予測ではないでしょう。
2100年ごろの日本人の人口は高位推移と中位推移の中間ぐらいになるのではないでしょうか。外国人労働者を国内に積極的に取り入れていても、従来海外に輸出していた安い労働力を国内に移設しても、安価な労働自体の消失率や国内の課税率を考えると、実質的に手立てがないというのが現実でしょうか。
統計グラフで凄く気になったのですが、明治維新後と終戦の2つのタイミングで3000万人強と5000万人の人口増加がありました。たったの50年間単位です。
- たった100年間で人口が4倍になっています
いずれも明治維新と度重なる戦争のための国策による人口増加ですが、2004年を境に人口減が顕著になっています。
制度設計としてこれ以上人口を増やさないようにしているわけですが、これはやむ負えない状況なのかもしれません。とはいえ、国策として人口を恣意的に増やしたわけですから、国が全責任を持って、ソフトランディングでの人口統制が望ましいようにおもわれますが、そうも言っていられない状況なのかもしれません。
さて、このような人口推移と高齢者人口の割合がクリニックや医療機関に与える影響についてですが、一見、人口は減っても高齢者人口の割合が大きい分、医療従事者はしばらくは盛況になると予見されるかもしれませんが、当社ではまったく逆の予測を見込んでいます。
すでに条件付きではありますが高齢者の医療費負担率は、後期高齢者の医療費の窓口負担割合の見直しで令和4年10月1日より20%になっています。これが一般の75歳以上の年金生活者などに適応されていくのは時間の問題でしょうし、高額療養費制度の見直しもわりと世間に流布されるような状況になっています。
- 生産年齢人口はむこう30年ほどで15%減少が予測されています。
それでも老齢者がいる限り医療機関は安泰あると言えない、いくつかの不安要素がありますが、次章以降ではそれらの点を踏まえて解説させていただきます。
日本史上初の大規模減子化施策
社保制度の抜本的変革
日本における社会保険制度とは、日本国民が生活の安心や安定を維持するための相互扶助のセーフティネットです。国民皆保険制度となっており、日本人であれば何らかの健康保険に加入している必要があります。
被保険者・被扶養者が病気やケガをしたり、高齢化に伴い介護や障害を持たれている場合の医療控除、そのほか失業や労働災害時にも公的な負担と保険料、受診者負担の分散負担によりリスク保証をする制度です。
ただし、原資は生産年齢人口と年金生活者の実質的な健康保険料や消費税となっています。実質的な信ぴょう性はともかくとして、建前上そのようになっているとすれば、増加し続ける国民一人あたりの医療費が現状のまま推移していくことになれば、数値的な論理破綻が生じることになるでしょう。
数値的な論理破綻が浸透してしまえば、社会保険制度は瓦解しかねませんから、どうしても社会保険制度が抜本から変革されることは避けられないでしょう。
社会保険料自体も1970年台は3割負担になっていましたが1984年には本人負担が1割となったあと2003年には3割負担になるなど、数字的な変革は制度発足以来、ずいぶん変動しています。
ただし、これらの数値的なチューニングはあくまでも成長過程での変革となり、日本史上はじめて到来する急激な国体縮小下では、どんな変革が起こるか予想が難しいかもしれませんし、制度自体がまったく別の制度に変化してしまう可能性すらあるでしょう。
医療スタグフレーションへの懸念
総務省の予測数値だけでみても、医療行為のニーズは増大しつつも医療費の捻出が総体的に困難になっていく、
- 医療のスタグフレーション
は避けては通れない状況がすぐそこまでやってきているような状況です。
国家負担で医療費に関しては緩慢な施策が実施されればよいでしょうが、国家財政にバランスシートが採用されているとすれば、ほぼほぼその可能性は低いと予測されるのではないでしょうか。
社会保険制度はできてたった数十年程度の制度
患者負担比率が変わらなくても患者さまがいなくなる
1973年には老人福祉法の改訂により、老人医療費支給制度において70歳以上の高齢者は10年間医療費が無料でした。
無料化したために1975年の統計では1970年の統計と比べて受診率が1.8倍になったと記録されています。
このことからも受診料の自己負担率は患者数にかなり影響していることが見受けられます。このまま社会保険料の自己負担率は総体的に上昇するのはほぼ間違いない状況ですが、もしかりに医療費の患者負担率が据え置きであった場合は、ある程度楽観視できるような状況であるのでしょうか。
消費税という外的要因
すでに10%の消費税は、社会保障制度の維持のため、今後も上がり続けると言われております。
日常生活での税負担が増加するわけですから、目に見える形で可処分所得が減り、自由裁量所得はさらに減るわけですから、販管コストとして医療関係にかけられる所得の割合いも間違いなくシュリンクさせる意識が強くなります。
また、当社統計では所得的に余裕がある場合よりも、ある程度制限されている状態であるほうが、健康診断においても良好な数値や評価となるケースが実証されています。
不規則で悪性ストレスの高い生活習慣は改善され、過度な栄養素の摂取も抑えられることで、人体は本来の健康体により近づきやすくなる傾向があります。
- 可処分所得が減ることによって多くの人は健康になりやすい可能性がある
さらに医療費負担率が増えている状態ならば、より家庭の医学が発展しやすい可能性は高く、有効な情報はインターネットを通じて広く認知されていくことになるので、総体的な受診率は長期に渡って低減することが見込めるのではないでしょうか。
- ほぼ間違いなく次世代高齢者の医療離れが深刻化する
というリスクヘッジは大袈裟でないのではないでしょうか。
仮のそのような状態にならなければさらに良い状態を維持できるわけですから、予防策を講じておいてデメリットとなることは一切ないでしょう。
また、仮に医師会などの連携があったとしても、家庭医療がより身近になっていってしまう場合に、予防接種や検診自体の受診率が向上することはほぼ期待できなくなる時期にさしかかっているといえるでしょう。
消費税というレバレッジの大きな影響
危険度MAX高リスク不摂生患者が医院を襲う
前章までは、実は数値的な視点から医療業界を予測していましたが、もっと切実な問題である、
- 来院する患者層の傾向
医療費負担増や消費税の影響で、これまで、ちょっとしたことで受診していた患者さまはクリニックから減少してしまうとすれば、その代わりに増える患者層がありそうです。
それは、
- 自ら病気になってしまう人々
となるかもしれません。
過飲食やアルコール依存など、生活習慣による自傷行為に近しく明らかに病気になることがわかっているのに止められない人というのは一定数の割合でいますので、それらの人たちがより精神的に追い詰められた状態で来院する可能性が高まります。
さらに高齢化することで子供返りしてしまう老齢者は増え続けるので、
- いうことを聞いてくれない患者ばかり
- 社会通念が通用しない患者ばかり
が立て続けに来院してくることになれば、医師やスタッフのメンタルはどれほど持ちこたえられるでしょうか。
説明するまでもありませんが、近年は医療従事者や医療機関が個人的なテロ行為の犠牲になっている事が少なくありません。
もともと自制することも節制することも苦手な人は病気やケガをしやすい傾向にありますので、医療機関は益々リスクの高い業態となることが予想されます。
自己防衛策が必須の医療機関
オンライン診療の早期導入と整備
前章では医療機関のリスクと今後の展望などについて考察させていただきましたが、すでに危険を感じている医療従事者の方も少なくないのではないでしょうか。
人はケガや病気によって、運動神経は低下したり、自律神経は乱れやすくなり、健常時の状態とは精神的にもかなり変容してしまいやすいです。
- さらに増税や失業などにより生活苦などが重なってしまっている場合、いつ有事につながらないとも限りません。
ここでは、医療機関のリスクヘッジとしての一つの方法として、
- オンライン診療の早期本格導入
が推奨される理由について解説させていただきます。
いまや高齢者でもLINEビデオ通話などでコミュニケーションを図っている方も多いため、いくつかのチャットツールなどを利用したオンライン診療の本格的な導入をすることで、将来的な大きなリスク回避につながるのではないでしょうか。
さらに昨今の感染症対策としても、未知のウィルス対策の予防策としてオンライン診療の導入は避けられない時勢であるともいえるでしょう。
また、オンライン診療の対応の過程で、治療や手術を含めた広義での適応要件を満たしているかを事前にチェックすることもしやすくなり、診療リスクの高い患者かどうかを見分けることも可能になるので、複合的なクリニック防衛の視点からも、オンライン診療の本格導入はこれからの医療機関では必須となるかもしれません。
オンライン診療という医院のファイアウォール
柔軟な経営判断のとホスピタリティ向上から
これからシュリンクしていくことがかなり濃厚な日本の社会構造ですが、医療機関であってもダイナミックな経営判断が必須となってくるでしょう。
従来の仕組みだけでなく、これまで来院してきていた患者層の意識も大きく変容する可能性が高いため、”あと30年は大丈夫”かもしれませんが、前倒しで勢いよく社会変革が訪れる可能性はまったくないとも言い切れません。
特に明治時代から終戦時期、終戦後から2000年ぐらいまでのかなり突出した変容は、たったの半世紀毎に連続して起こっています。
これまでは手放しで維持できていたものが早期判断と決断を積み重ねていかないと、事業計画書をもとに受けた融資の返済シュミレーションの計画がまったく予測もつかない数値の乱降下をしてしまう可能性もあります。
融資を受けた金融機関でも対策がおぼつかず対応が間に合わない可能性も多分に予想できます。
- デジタル化時代だからこそ大切なホスピタリティ
これからの経営指針として重要なのは拡大膨張路線下での経営ではなくて、縮小していくこと前提とした、
- 良質のホスピタリティをもとに良質の患者層が集まるクリニック
につきるでしょう。
たとえばあなたがいくら名医であって明らかに治療の必要性がない症状の患者が診察に来た場合であっても、
- このくらいで来たの?
なんて、くれぐれも言わないことです。
その患者の世帯は、ほぼ一生貴院へは来院しなくなりますし、ほかの世帯への波及効果もあるかもしれません。
ぶっきらぼうに本当のことを伝える場合でも、充分に患者との信頼関係やコミュニケーションがとれている状態で伝えるような配慮が必要になります。
さらに来院しなくなるぐらいなら良いかもしれませんが、逆上して逆恨みされてしまいあらぬトラブルへ巻き込まれるリスクも年々高くなっているといえるでしょう。
クリニックにより求められる経営者視点
今のうちに販管費からの徹底見直しがおすすめ
今後30年の間に急速にいろいろな状況が変化します。
総務省の統計は、平時での予測値なので、世界規模の紛争や感染症など不測の事態が生じれば、その数値的な予測値は大きく上振れすることになります。
- 平時でも人口でいえば25%減り、生産年齢人口の割合は15%減、代わりに高齢人口比率は20%前後上昇が見込まれます。
さらに健康保険料の上昇や消費税の上昇は今よりも1~2割程度は確実に上がることが見込まれますから、現状維持という経営方法ではかなり困難な時代を迎えることになるのではないでしょうか。
ですので、現時点からオンライン診療などのネットワークやデジタル機器を積極採用した受診体勢を整備し、リスク回避や販管費の見直しなど、経営者視点でも厳しい経営判断を積極的に行っていく必要があるのではないでしょうか。
単純にコストカットするということではなく相対的な視点やバランス感覚が必要になりますが、
- 1,000円の経費でも不要と判断したら見直す
家計なども同じ傾向があるのですが、毎月の出費をよくよく見直してみると不要な経費がいくつか見つかったりします。
金額は少額であったりしますが、積み重ねたりかかる手間などを考慮すると、実際の出費以上に経費負担となっている場合があります。
販管費の見直しをする場合には、あなたのクリニックに訪れる営業担当者の数などを基準にして考えても良いかもしれません。
たとえば医薬品卸売業者が一人くるとして、おそらく何も購入していなくても2~3万円の販管費は支払っていることになります。大きな金額ではないかもしれませんが、クリニック自体で考えると少なくとも3社から4社ぐらいは医院経営と関係する事業会社はあるでしょうから、それだけで6~12万円ほどの販管維持費が毎月知らぬ間にかかっていると見て間違いありません。
その他に、実費ベースで毎月支払う販管費があるわけですから、
- 本当にその費用を支払い、事業者と関わる費用対効果があるのか
という点については仮に数千万から億を超える融資を受けている医院経営者の場合に些細な金額と軽視しがちな場合がありますが、金額を過小評価せずに仮に1万円程度の金額であっても真剣に吟味しておく必要があると言えるでしょう。
これは金額の大小が重要ではなく、事業経営者としての大切なマインドセット慣習を徹底しておくことが、リスクヘッジとして中長期的に強力な派生効果をもたらすためです。
それらの徹底した販管費のリサーチや管理が10年後の難局を乗り切れるかどうかの分水嶺になることは想像に難しくないのではないでしょうか。
現状がなかば恒久的またはソフトランディングで下降していく未来であれば、それはそれで良好な状態は維持できますし、かりに社会情勢の変動が大きく上振れした場合にも耐性を持っていれば乗り越えられる可能性は高くなるわけですので、どちらにしても堅牢な医院経営体制のシステムを構築しておくことによるアドバンテージは医院経営の引き継ぎが前提であっても、かなり大きいと言えるでしょう。